※本記事ではプロモーションを含みます。
この記事は、
『魔女の宅急便ジジの最後のセリフ考察!ジジが話せなくなった理由は何?』
と題して、スタジオジブリの名作『魔女の宅急便』で登場するジジの最後のセリフの意味と途中から話せなくなった(喋れなくなった)理由について考察していきます。
魔女の宅急便のジジは、キキとだけ人間の言葉で話せる相棒の黒猫です。
ところが物語の中盤、キキの魔法の力が弱まると同時に、ジジは急に言葉を喋れなくなってしまいました。
最終的に、キキの魔法の力は復活したので、ジジも喋れるようになるかと思いきや・・・
キキの魔法が回復してもジジは話せないままだったよ。
更に、物語のラストで話せないままのジジが、キキの肩に登って『ニャーン』と一声鳴き声をあげます。
これ、何って言ったのでしょうか?
そこで今回は、ジブリのアニメ映画『魔女の宅急便』に注目して、
・ジジの最後のセリフの意味
・ジジが話せなく(喋れなく)なった理由
について、考察していきたいと思います。
魔女の宅急便ジジの最後のセリフの意味を考察
見事トンボを救出し、地上に降り立ったキキの肩にジジがよじ登り、ひと声大きく『ニャーン』と鳴きます。
これがジジの最後のセリフと言えますが、一体何と言ったのでしょうか?
結論から言うと、これには正解がなく、視聴者の解釈に委ねられています。
ジジの言葉が分からなくなった前後から、キキは人間の友人たちと交流を深め、ジジは猫の恋人ができ、それぞれが別の道を歩み始めましたね。
けれども、最後のシーンでは空から降りてきたキキに、ジジはすぐに駆け寄りました。
ずっとキキを追いかけていたのでしょう。
個人的に最後の『ニャーン』は、
『キキの一番の相棒は僕だよ!』
と、キキや周りを取り囲むギャラリーに対して主張しているのでは?と感じました。
他にも人によって、色々な解釈があるようです。
北米版ではセリフがあった!
驚くべきことに、映画「魔女の宅急便」の北米版では、最後のニャーンにセリフが入っていたのです!
そのセリフとは、
『Kiki, can you hear me?(キキ、聴こえてる?)』
北米版では、むしろ原作の解釈に近く、最後にはキキとジジがまた喋れるようになるという結末にアレンジされていました。
おそらく、特にアメリカでは日本よりもハッピーエンドを好む傾向があり、視聴者に解釈をゆだねる終わり方より2人がまた話せるようになる方が視聴者ウケしやすいのでしょう。
日本版ではキキへの労いという意見が多数
日本版の魔女の宅急便を観た視聴者からは、この最後のセリフは
『おめでとう!』『よく頑張ったね!』
などの、キキに対する労いの言葉なのでは?という意見が多いようでした。
魔女の宅急便ジジが話せない理由は?
魔女の宅急便のジジが途中から話せなくなった理由は、
ジジの声は元々キキの心の声であり、キキが成長したことで自分の声(ジジの声)が聞こえなくなったから
というのが、公式の見解のようです。
魔女の宅急便の映画公開後、宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーは「なぜキキは、ジジの声が分からなくなってしまったんでしょう?」という問い掛けに対して、このように話していました。
「変わったのはジジではなくキキ。」
公開後インタビューより
つまり、ジジが喋る能力を失ったのではなく、キキの方が変わった(成長した)ことで、ジジの言葉が分からなくなったんですね!
キキはずっとこれまで、ジジを通して自分の声と対話することで、考えや気持ちを整理していたんだそうです。
いわば自分の分身ですね。
トンボやおそのさんなど、たくさんの人と出会い、悩んだり乗り越えたりすることで、もう一人の自分と対話する必要がなくなった(=一人前に成長した)という意味のようです。
再び飛ぶことができるようになった #キキ ですが、#ジジ は喋らないままです。実はキキの魔女の力が弱くなってしまったからではなく、キキが新たな一歩を踏み出したからこそ、ジジが「ただの猫」に戻ったということなんです。
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) March 27, 2020
このことについて鈴木敏夫プロデューサーは次のように語っています。➡️続く pic.twitter.com/rBPW2SdehC
キキは、ジジという存在に頼らなくても、きちんとひとりでやっていける、立派な魔女へと成長していくんですね😊#魔女の宅急便 #キキ #ジジ #ジブリ #宮崎駿 #金ロー
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) March 27, 2020
ジジが自発的に話すシーンはない
ジジの言葉が『キキの心の声』だと知ってから、改めて魔女の宅急便を見てみると、
確かに、ジジが自発的に何かを話してるシーンはありませんでした!
いつも、キキに話しかけられたり、キキが悩んでる時に問いかけたりしていましたね。
(猫に対して、猫っぽい会話はしてましたが、人間的な主張はなかったと思います。)
先輩魔女に会うシーンで、ジジが『やな感じ!』と言ったり、新天地で宿を探すシーンで『他を探そうよ!』と言ったり・・・
全て、キキの心の声(もう一人の自分の気持ち)だと思うと、非常に面白いですね。
ジジは「キキの心の成長」を表現するツール
宮崎駿監督は、13歳というモラトリアムな時期における、
『キキの心の成長』をジジを通して表現していると思われます。
始めの頃のキキの悩みはシンプルでしたね。
住む場所や仕事の内容など…実用的な心配事に対して、ジジと対話しながら進めていました。
しかし、トンボとの人間関係が密接になり、感情が複雑になったことで、キキは悩みます。
すごく楽しいかと思えば、急に落ち込んだり。
思秋期特有の悩みだね。
自分で自分の感情がよく分からなくなる。
この時ジジの声が急に分からなくなるのは、精神的に未熟だった子供が大人になるためのステップアップの過程と言えます。
そして、最後のシーンでキキは、猫のままのジジを見て、
『やっぱり言葉は戻らない…。でもいいか。』と納得したように微笑んでいました。
悩んだとしても前を向いて進もう!と決意し、一皮剥けた証ですね。
ジジの声(もう一人の自分)と決別し、1人の大人として成長できたことがよく分かります。
原作の解釈は違う
実は、原作の解釈は映画と異なります。
映画の基になった、角野栄子さん著書の小説『魔女の宅急便』では、魔女が恋をすると猫と会話ができなくなります。
ロマンチックですね。
ちなみに原作でも、キキはジジと話せなくなりますが、その後また会話できるようになります。
原作に基づいて『キキがトンボに恋をしたからジジの言葉がわからなくなった』と解釈してもいいかもしれませんね。
魔女の宅急便ジジが話せない理由は? まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、『魔女の宅急便ジジの最後のセリフ考察!ジジが話せなくなった理由は何?』と題して、スタジオジブリの名作『魔女の宅急便』で登場するジジの最後のセリフの意味と途中から話せなくなった(喋れなくなった)理由について考察しました。
ジジの最後のセリフの意味については、
日本版では視聴者の解釈に委ねられており、キキに対する労いの言葉なのでは、という意見が多いようでした。
個人的には、キキを取り囲む人々やトンボたちに対して、『キキの1番の相棒は自分だ!』と主張しているように見えました!
また、ジジが途中から話せなくなった理由については、以下のことが分かりました。
・ジジが話せなくなる設定はジブリオリジナル
・ジブリの設定では、ジジの声は元々キキの心の声だった。
・キキが成長したことでジジ(自分の声)は聞こえなくなった。
・海外版ジブリでは、ジジはまた話せるようになる。
それにしてもジジとの対話で、キキのの成長まで表現するとは、深いですね。
原作は、映画とは少しテイストが違っており、こちらはこちらですごく世界観が素敵なので、気になる方はぜひ手に取ってみてください。